未来の地図を <2>

・・・大船渡市主催の「こども復興会議」は23日、市役所で開かれた。市内の中高生が安心・安全を確保した新たな都市像を模型などで表現しながら、まちづくりに対する意識を高めた。
将来を担う地元の子どもたちを対象とし、今後のまちづくりについて考える機会を設けようと企画。市内の中高生14人が参加し、岩手県立大学の学生ら11人も加わった。
前半のワークショップでは、自由に意見交換をしながら、まちづくりの方向性を語った。この中では、残したい伝統文化、新たにほしい施設などが話題に。「システムエンジニアとしての就職先を」「透明な素材で防波堤を整備しては」をはじめ、地区懇談会や復興計画策定委員会などでは語られなかった意見も寄せられた。
昼食休憩後はテーブル上に模型図を並べ、午前中に話し合ったアイデアをブロックなどで表現。施設の位置だけでなく、道路網の整備、住宅地から商業地までの距離など、総合的な視点にも配慮しながら“新しい大船渡”を作った。
独創的なまちづくりが形に表れ出すと、大学教授や市職員もテーブルに近づき、熱心に見学。各グループとも、海から離れた高台に宅地を構え、市役所や病院施設も山側に配置した。
津波への安全確保策として、復興計画案にも登載されている沿岸道路のかさ上げによる「二線堤」を具現化するグループも。沿岸部に観測所を設置する構想や、ショッピングモールの建設など、これまでの大船渡にはなかったアイデアも出た。
各グループの成果発表後には、参加者全員で「若者復興提言」も発表。大船渡の将来像として▽津波に強い安全なまちにする▽伝統や文化を大切にする▽新しい大船渡を作っていくために、みんなで力を合わせて協力しあう―の3項目にまとめた。(以下略)


東海新報(2011年9月24日付)より引用
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws6988


・大船渡市こども復興会議
http://www.city.ofunato.iwate.jp/www/contents/1312765978601/index.html