EPZ(防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲)の再検討 <2>

昨日の続きです。再検討が求められている現行のEPZについての情報です。

【EPZ:防災対策重点実施区域(Emergency Planning Zone)とは】
平成21年度版の『原子力防災ハンドブック(文部科学省原子力安全課)』の9頁に以下の様に説明があります。

・・・地方公共団体では、原子力緊急事態が発生した時、周辺住民の放射線被ばくを低減するための防護対策を短期間に効率よく行うため、あらかじめ「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲」(「EPZ」:Emergency Planning Zone)を定め、周辺住民等への迅速な情報連絡手段の確保、緊急時環境放射線モニタリング体制の整備、資機材等の整備、屋内退避・避難等の方法の周知、避難経路及び場所の明示等の対策を実施している。
主な原子力施設のEPZのめやすが、原子力発電所約8〜10km、核燃料再処理施設約5km、試験研究用原子炉施設(50MW以下)約50〜1500m、加工施設等約50〜500mとして防災指針は提案している・・・

平成21年度『原子力防災ハンドブック(文部科学省原子力安全課)』より引用
http://www.bousai.ne.jp/vis/bousai_kensyu/hbook1/p009.html


・防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲(EPZ)〜原子力防災基礎用語集(文部科学省原子力安全課)
http://www.bousai.ne.jp/vis/bousai_kensyu/glossary/ho09.html
原子力施設の種類ごとに現行のEPZのめやすが一覧として掲載されています。

原子力施設等の防災対策について(防災指針)〜原子力防災基礎用語集(文部科学省原子力安全課)
http://www.bousai.ne.jp/vis/bousai_kensyu/glossary/ke23.html
*EPZ・緊急時環境放射線モニタリングなどの防災対策についての防災指針は、原子力安全委員会によって昭和55年(1980年)6月に策定されたものであり、現在まで数度の改訂を経ています。

<資料>「原子力施設等の防災対策について」(原子力安全委員会)―EPZについては第3章(13頁以降)。
http://www.nsc.go.jp/anzen/sonota/houkoku/bousai220823.pdf



*上記の現行EPZの再検討について、明日に続きます。