仮設住宅資材供給 − 伐採木のつかいみち

・・・胆沢ダム工事事務所(伊藤邦展所長)は、胆沢区若柳で進めている同ダム工事で発生した伐採木を、東日本大震災被災地の仮設住宅の部材として無償で提供した。県木材産業協同組合(小野田冨男理事長)の要請を受けて実施。県内では急ピッチで仮設住宅の建設が行われている中、資材供給が急務となっており、同事務所は「被災地域の復興に少しでも役立ててもらえれば」と願う。(中略)
建築資材の共同受注・供給などを担う同組合は、仮設住宅を造るための資材の供給を急いでいる。だが、基礎くいは専門の会社があまりないため、そろえるのに時間がかかるという。
そこで着目したのが、ダム工事で発生する伐採木。同ダムでは13(平成25)年冬に予定している試験湛水に向けて、貯水地内の木の伐採を進めており、これまでもさまざまな場で有効活用してきた。組合が事務所に問い合わせ、今回の無償提供が決まった。
5日、ダム工事現場内に置かれたカラマツが10トントラックに積み込まれ、水沢区の加工工場へ運ばれた。その量は基礎くい約6000本、約200世帯分に相当する。工場でカットされるなどした後、県内で仮設住宅を建設している会社に届けられるという。
同組合で、水沢区の住宅部材加工業(株)オノダの小野田康生常務取締役は「くいだけで30万─50万本の要請がきている。その他の部材の供給もお願いされており、早急に対応していきたい」と力を込める。
同事務所の丸山雄吉建設専門官は「被災者に、生活基盤を一日でも早く確立してもらえれば。そのためにダム工事の伐採木を有効利用してもらえるなら、非常にうれしい」と話していた。
同事務所は要望があれば、今後も伐採木を提供していく考え。

胆江日日新聞(2011年4月7日付)より引用
http://www.tankonews.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=726


国土交通省東北地方整備局胆沢ダム工事事務所
記者発表資料(4月4日)
http://www.thr.mlit.go.jp/isawa/information/kisya/110404kisya.pdf