簡易風呂 簡易公衆浴場

簡易風呂の設計・設置・建築についての情報です。

・・・東日本大震災の被災地に浴場を届けようと、建築家の斎藤正さん(45)=香川県丸亀市=をはじめ、香川県内の建築関係者ら約10人が支援活動に乗り出した。比較的簡単に建設できるように斎藤さんが考案した簡易公衆浴場の設計図をホームページ上に無料で公開し、全国の建築関係者に浴場開設に向けた協力を呼び掛けているほか、近く現地に出向き施設の一つを建設する予定。(中略)
設計した浴場は、杉板などで作った小屋(高さ約2メートル、縦3・6メートル、横5・5メートル)の中に亜鉛鉄板製の6人用浴槽を設置するもので、試算では1施設の製作費は55万円ほど。散乱している廃材を浴場横で燃やして湯を沸かし、浴槽内に流し入れる計画。廃材を燃やすことでがれきの撤去にもつなげたいとしている。
斎藤さんらは、被災地支援に取り組む東京のNPO法人と連絡を取って活動の広がりを目指す一方、宮城県気仙沼市に入り、避難所の一つで実際に浴場を建設するとともに、現地の建築関係者らに建設方法などを指導する予定。
轂(こしき)工房HP、http://www.koshiki.net/

四国新聞(2011年3月30日付)より引用
http://news.shikoku-np.co.jp/kagawa/social/201103/20110330000169.htm
(当ページには、ZENKON湯の設計図PDFのURLも掲載されています)


【上記関連記事】
・・・6日から10日まで東日本大震災の被災地・宮城県を訪れ、簡易公衆浴場を設置する活動を行った建築家斎藤正さん(45)ら香川県内の支援グループが帰郷した。13日、香川県丸亀市柞原町の斎藤さんの事務所で活動報告会を開き、「被災地の衛生状態は予想以上に悪化している。浴場建設活動を早急に広める必要がある」と訴えた。
斎藤さんら県内の支援メンバー4人は6日、4トントラックに浴場2棟分の資材を詰め込んで丸亀市を出発。7日に宮城県南三陸町で、斎藤さんらが簡易浴場の設置方法を紹介。協力を呼び掛けた東京などからの建築関係者約20人とともに、民家の畑に2棟の簡易浴場を完成させた。
(中略)
斎藤さんは「浴場の設置は、衛生状態向上とともに、心身リフレッシュにも果たす役割は大きい」と強調した。斎藤さんらは被災地支援に向け、簡易浴場の設計図をホームページに無料で公開しており、全国の建築関係者に浴場設置に向けた協力を呼び掛けている。

四国新聞(2011年4月14日付)より引用
http://news.shikoku-np.co.jp/kagawa/social/201104/20110414000165.htm


・・・津波の家屋被害により約30人が避難する大船渡市末崎町の碁石公民館。漁業道具や鉄釜、湧き水…。かき集めた「使えるもの」を、地元大工らがフル活用して浴室を手作りし、住民生活の向上に役立っている。(中略)
熟練の技工たち。合板やブルーシートなどを駆使して、公民館前に広さ6畳ほどの浴室が姿を現した。作り始めたら一気、完成に丸1日とかからなかった。
湯にするのは地区内の湧き水。軽トラックで運搬してはケースに保管する。住民の自宅から持ち込まれた直径約1メートルの2種類の鉄釜に水を入れ、がれきから集めた木片を燃やして沸かす。
鉄釜近くから浴室内に置いたワカメ保管ケースの上まで「とい」を渡しており、湯をひしゃくで流し込んでケースにためる。
利用者はかけ湯方式で体を洗う。これまで「風呂の日」が6回ほど設けられた。避難住民が同市内の五葉温泉に行く「公的サービス」が週1回に限られている中、心強いシステムとなっている。(以下略)

岩手日報(2011年4月7日付)より引用
http://www.iwate-np.co.jp/hisaichi/h201104/h1104075.html