支援へのひとつの道すじ

岩手県調査:期間2011年3月23〜27日。岩手県沿岸地方の避難所338カ所(避難者2万7552人)の代表者から回答。


・・・主な調査結果と今後の支援に向けた課題は次の通り。
【妊婦】
避難所にいる妊婦は31カ所で40人。定期健診の受診や緊急時の搬送体制の確保などの支援が必要
【乳幼児】
0歳児から2歳までの乳幼児は95カ所で235人。紙おむつ、粉ミルクなどの支援物資の継続的供給が必要
【おむつ利用高齢者】
89カ所で778人。避難所への高齢者用紙おむつなど支援物資の継続的な支給と、状況に応じた介護サービスの利用斡旋などが必要
【トイレ】
避難者数200人以上は35カ所。うち仮設トイレのみ使用の避難所は7カ所で、うち4カ所は男女区分が不明。男女別々の利用となる仮設トイレの追加設置などが必要
【トイレ=高齢者】
65歳以上の高齢者がいる避難所のうち、仮設トイレしか使用できないのは31カ所。うち27カ所は和式で仮設トイレの洋式化などの支援が必要
【暖房】
暖房がない。または暖房の状況に関する回答がない避難所は8カ所。石油ストーブの配備などの支援が必要
【風呂】
7日に1回以上入れると回答した避難所は76カ所で全体の4分の1。電気や水道などライフインの回復に併せ今後、改善されていくと思われるが、定期的な入浴施設への送迎などが必要
【ごみ処理】
可燃ごみが回収されているのは189カ所で全体の約50%だが、陸前高田市は2・5%で大半は焼却処分するなど、地域格差が大きい。不燃ごみの処理も含め、市町村と連携しながら回収システムの構築など支援が必要
【更衣スペース】
更衣スペース無しとの回答は196カ所。うち162カ所は男女共用の避難所であり、更衣スペースの確保など支援が必要
【授乳など】
乳児がいる避難所のうち授乳やおむつ交換のスペースがあるのは13カ所で全体の13・5%。避難者が生活を送る上で必要なスペースの確保に向けた支援が必要
【衛生状況】
手指消毒液とマスクが配置されているのは271カ所だが、いずれも無いのは24カ所。衛生に関する物資の配給などが必要


岩手日日新聞(2011年4月6日付)より引用
http://www.iwanichi.co.jp/ken/item_23386.html