信号の代わりを

・・・東日本大震災による大津波で被災した大船渡市大船渡町の国道45号の信号が22日に復旧し、運用を再開した。これまでは県外から応援に駆けつけた警察官らが車両や歩行者を誘導し、安全を確保。地域住民は復旧を喜ぶとともに、警察官に感謝の思いを寄せた。
22日に復旧したのは大船渡小付近と加茂神社前、「成田ガラス店」前の交差点計3カ所。いずれも交通量が多い十字路で、小中学生の通学路となっており、復旧が待たれていた。
各交差点では震災支援の一環で派遣された県外の警察官が立ち、誘導棒と笛などで通行車両を整理。国道に入る右左折車両や、横断する小学生らの誘導を続けてきた。
こうした中、大船渡市立大船渡小学校(柏崎正明校長、児童240人)では21日、同校前で交通整理を担ってきた大阪府警に対し、感謝の思いを寄せたメッセージカードを贈呈した。厳しい暑さや激しい降雨時にも業務を欠かさず、児童や地域住民の交通安全を支えた署員をたたえた。
贈呈式は同校で行われ、大阪府警交通部の嶋田健二警部と河村勝敬警部補が訪問。児童会長の前川瞳眞君(6年)が「信号の代わりをしていただき感謝しています」とあいさつし、嶋田警部らに各クラスごとにまとめられたメッセージカードを手渡した。
全校児童一人ひとりが、名刺サイズのカードに記入。「遠いところから来てくれて、ありがとうございました」といった感謝とともに、可愛らしいイラストも添えた。嶋田警部は「これからも交通安全に気をつけてほしい」と述べた。
大阪府警では、府県の枠を越えた広域緊急援助隊による任務が終了した6月以降、府警として警察官を大船渡署管内に派遣。大船渡小前の交差点だけでなく、陸前高田市の廻舘橋や農免道、大船渡市の加茂神社前でも交通整理にあたっている・・・

東海新報(2011年9月23日付)より引用
http://www.tohkaishimpo.com/scripts/index_main.cgi?mode=kiji_zoom&cd=nws6985