みんなに、ちょっと聞いてほしいことがあるんだ。

おいみんな、げんきか。だいじょうぶか?
ちょっと聞いてほしいことがあるんだ。


オレは神戸震災の時に5週間ほど被災地長田でお手伝いさせてもらった。20歳ちょっとだったかな。
2・3週間は断水による水くみの必要な状態。また衛生面での仮設トイレの早期設置も必要だ。
一時退避所での暮らしは2・3カ月、そこから仮設住宅への移住という段階をふんでいく。
明日の見えない避難所での暮らしはしんどい。ときおり長蛇の列を疲労の中待つために、普段ならあり得ないいさかいもあったけど、みんな自分の中の糸を必死に握って頑張ってた。
でも、あのときはこんな津波はなかったよ。


たびかさなる心労を救う、唯一の光は、政府による大々的なビジョンじゃないかな。
被災された方々はおそらくいまをいきるので精いっぱい。
だけど具体的なビジョンが示されれば、人は、なんとかそこまでは頑張る勇気が出てくるかもしれない。
だからなにより大事なのは、それを後押しするオレたちひとりひとりがつくりだす世論だとおもうんだ。オレたちの「声」だ。



国家の知識・経験を結集して、この未曽有の事態に対抗すべきであると思うんだが、みんなどうおもう?
たとえば首相経験者すべてを集めて、その知己・経験を集めることもできる。
いま先決すべきは党派争いではなく、オレたちの総力をあげてこの事態に立ち向かおうぜ。
いい争いや無用なあげ足取りにとらわれるのではなく、挙国一致の協力体制が必要だよな。みんなのパワーと勇気を合わせていこうぜ!



高度の放射線のなか、死を覚悟して冷却水を入れていらっしゃる方々がいる。
誰もが立ちすくむ恐ろしい状況の中で寡黙に作業を続けてらっしゃる。
発電所のセンターに詰めていらっしゃる方もまたそうだろう。それはこの日本、この地球を守るための勇敢な行為だよ。
その思いがもし日本のみんなに伝わればさ、それが日本のみんなを発奮させ、勇気づけるんじゃねえかと思うんだ。


またご遺体をひとつひとつ探していらっしゃる自衛隊・救助隊の方々の行為も大変つらい作業だろう。
まもなくご遺体は腐乱し、それを回収せねばならないという、想像を絶するお仕事になる。


そして名もなきの何千・何万という方々がさ、
わずかな自分の余力を他人に分けながら、避難所で救助にあたっておられる。
寒い中で冷たい水を汲んでいらっしゃる。

そういう心が国民一人一人に伝わり、それを共有できれば、ただ悲しんでいるだけじゃなく、勇気づけられるよな?



そしたらちょっとの我慢だってできる。
お互いの協力だってすすむとおもうんだ。
そういう心はオレたちにだって広げることができる。


そうすれば、きっと心ない人々の言葉も立ち消えるよな。
いやそうじゃなきゃならないんだよ。これはオレたちの闘いなんだ。
そして指導者には一刻も早く、短期的、中期的、長期的なビジョンを掲げてもらい、オレも前へ進んでいきたいとおもってる。


こんないそがしい大変な時にオレの文章を読んでくれてありがとう。
そしてくれぐれも体にはほんと気をつけてな。


オレたちはせっかく生き延びたんだ。
みんな、がんばろうぜ。みんな、やってやろうぜ。
こんな糞津波になんか負けてたまるかよ。







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