過去の災害に学ぶ<4> 明治三陸地震(1896)と誘発地震
気象庁の「過去の地震・津波被害 明治以降、我が国で100人以上の死者・行方不明者を出した地震・津波」によれば、三陸地方で明治以降に起こった大きな地震・津波には以下のものがあります。
1896年6月15日:明治三陸地震 ― M8.2 震源地 岩手県を中心に北海道、東北地方
1896年8月31日:陸羽地震 ― M7.2 震源地 秋田、岩手、山形県の一部
1933年3月3日:昭和三陸地震 ― M8.1 震源地 岩手県宮古市鍬ヶ崎など6点
・気象庁「過去の地震・津波被害 明治以降、我が国で100人以上の死者・行方不明者を出した地震・津波」より
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/higai/higai-1995.html
明治三陸地震では、津波により大変な死者・行方不明者が出ましたが、その後誘発地震も起こりました。東京大学地震研究所による「過去に起きた大きな地震の余震と誘発地震」のなかに、明治三陸地震とその2ヶ月半後、1年10ヶ月後のふたつの誘発地震についての情報がありますのでご紹介します。
<以下引用>
岩手県沖で1896年6月15日に起きたM8前半の地震.地震の揺れによる被害はなく,北海道から男鹿半島にいたる海岸に津波が襲来し,北海道・青森・岩手・宮城で合計2万名を超える死者を出した.津波波高は綾里で38.2m,田老で14.6mを記録した.
I1. 明治三陸地震(1896年6月15日)の2ヶ月半後(同年8月31日)に,岩手県,秋田県の県境付近で「陸羽地震」(M7.2)が起きている.死者は秋田県で205人,岩手県で4人を数えた.
I2. 明治三陸地震の1年10ヶ月後の1898年4月23日に宮城県沖地震(M7.2)が起きている.釜石,仙台平野,石巻などで小被害,また小津波を伴っている.この地震の震源域は明治三陸地震のそれより陸に近く,両者重ならないと考えられ,余震ではなく誘発地震と推定される.
<引用終わり>
東京大学地震研究所・広報アウトリーチ室「過去に起きた大きな地震の余震と誘発地震」より引用
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/eqvolc/201103_tohoku/inducedeq/#kakonojisinjpg
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